ジャーナリングの書き方とは?書く瞑想の効果とポイント・テーマ例
「最近、自分の気持ちや考えがハッキリしない」
「日々の忙しさに追われ、自分の感情や思いをなかなか整理できない」
「他人とのコミュニケーションで、自分の気持ちを上手く伝えられない」
このような感じている方は、心の中に溜まった感情や思考を整理し、自分自身と向き合う時間が不足しているかもしれません。
そんなとき、書く瞑想「ジャーナリング」が助けとなるでしょう。
ジャーナリングを行うことで、自分の中の悩みや不安を解消し、心を整えることができます。
今回の記事では、
・ジャーナリングとは?日記との違い
・ジャーナリング(書く瞑想)の効果と書き方
・対話的にジャーナリングを効果的に書くポイント
・ジャーナリングを習慣にする3ステップ
について、詳しくお伝えします。
また、記事の後半では、ジャーナリングのテーマ(お題)と書き出し例もご紹介しています。
ぜひ最後までお読みください。
ジャーナリングとは?一般的な日記との違い
「ジャーナリング」という言葉を聞いたことはありますか?
もしかすると「日記を書くこと」と捉える方もいるかもしれませんが、実際にはそれよりも深い意味があります。
自分と向き合い心の中を整理すること
文字通りの意味では「ジャーナル(日記)を書くこと」となりますが、この「書く」という行為が持つ意味や効果は日常の日記とは少し異なります。
ジャーナリングは、自分の感情や思考、願望、夢などを紙に書き出すことで、自分自身と向き合い、
心の中の悩みや不安、喜び、驚きなどの心・感情を整理するために「書く」
ことを意味します。
何か大きな問題や悩みを抱えている時、多くの人はそれを誰かに話すことで解消したいと考えます。
しかし、すぐに他人と話すことが難しい状況や、自分の感情を言葉にするのが難しい場面もあると思います。
そんなとき、ジャーナリングはとても有効です。
しかし、「ジャーナリング」という言葉を聞くと、「それって日記と何が違うの?」と思う方も多いかと思います。
確かに、「ジャーナリング」と「日記」は似ているように思えますが、実は根本的な違いがあります。
一般的な日記との主な違い
まず、日記は「過去の出来事」を記録するためのものです。
その日にあった出来事や、感じたこと、考えたことを素直に書き記すことで、その日の自分の気持ちや考えを振り返ることができます。
一方で、ジャーナリングは「自分の内面との対話」を重視します。
自分の感情や考え、夢や願望、悩みや喜びを探求し、それを紙に書き出すことで、自分自身を深く理解しようとする活動です。
日記は、文字通りの「記録」であり、ある意味で客観的なものです。
それに対して、ジャーナリングは主観的であり、自分の内面を探ることを目的としています。
日記は「何をしたか」「誰と会ったか」といった事実を中心に書かれることが多いですが、ジャーナリングでは「なぜそう感じたのか」「その背景には何があるのか」といった、より深い心の部分を探ることが中心となります。
ジャーナリング(書く瞑想)による効果
近年、ジャーナリングが心の健康や成長のための有効な方法として注目され、書く瞑想とも言われています。
文字にすることで、自分の感情や考えを整理することができるのはもちろん、さまざまなメリットがあるのです。
ここでは、ジャーナリング(書く瞑想)による効果を詳しくご紹介していきます。
- 不安や悩みなどのネガティブ感情を軽減させる
- リラクゼーション効果でストレス解消
- 客観的に自分を知ることができる
不安や悩みなどのネガティブ感情を軽減させる
私たちの心には、日常のストレスや悩み、不安などのネガティブな感情が溜まりやすいもの。
それらの感情を抱えたままでいると、心の健康を損なったり、日常生活に支障をきたすことがあります。
しかし、ジャーナリングをすることで、これらのネガティブな感情を言語化し、外に出しやすくなります。
感情は抽象的で、はっきりと理解しづらいことが多いのですが、それを具体的な言葉にすることで、感情の正体や原因を知る手助けになります。
そして、それを紙に書き出すことで、感情が頭の中で渦巻くのを防ぎ、冷静になることができます。
この過程を繰り返すことで、ネガティブ感情の軽減や、感情のコントロールが上手くなると言われています。
リラクゼーション効果でストレス解消
ジャーナリングは、書く行為そのものがリラクゼーション効果を持っています。
日常の喧騒から一時離れ、自分の時間を持ち、ペンを持って紙に向かう行為は、瞑想に近い効果を持つとも言えます。
集中して書くことで、外部の刺激から離れ、自分の内面に集中することができるのです。
このリラクゼーション効果により、ストレスホルモンの分泌が減少し、リラックスホルモンが増えると言われています。
この変化により、心身の緊張が和らぎ、リフレッシュすることができるのです。
客観的に自分を知ることができる
ジャーナリングをすることで、自分の感情や考えを客観的に捉えることができます。
日常生活の中で、私たちは自分の行動や考えについて、深く考えることなく過ごすことが多いです。
しかし、ジャーナリングを行うことで、自分の感情や考えを明確にし、それを振り返ることができるようになります。
ジャーナリングを始めることで、新たな自分を発見するかもしれませんね。
初心者向けジャーナリングの書き方
ジャーナリングを始めるにあたって、書き方や手順に迷う方も多いかと思います。
しかし、ジャーナリングの素晴らしいところは、正解のない自由な表現方法があるという点です。
それでも、初めての方や指針が欲しい方のために、基本的な書き方をご紹介します。
- 紙とペンを用意する
- ジャーナリングのテーマを決める
- 時間を決めて紙に書き出す
紙とペンを用意する
まず最初に、ジャーナリングをするための基本的な道具、紙とペンを用意します。
ノートやダイアリー、専用のジャーナルなど、お好みのものを選んでください。
また、書く際のペンも、自分が使いやすいもの、気に入ったものを選ぶと良いでしょう。
ここでのポイントは、
特別なものを用意する必要はない。
ということ。
手元にあるもので十分です。
ただ、書くことが楽しくなるような、自分の気に入ったノートやペンを選ぶと、ジャーナリングを続けるモチベーションにも繋がるかもしれません。
ジャーナリングのテーマを決める
次に、何について書くか、ジャーナリングのテーマを決めます。
このテーマは、その日の出来事や感じたこと、考えたこと、夢や未来のことなど、幅広く選ぶことができます。
例えば、
- 今日一日で最も印象的だった出来事は?
- 自分の中で最も大切にしている価値観は?
- 5年後、10年後の自分はどんな姿をしているだろう?
など、様々なテーマから自分の気になるものを選んで、深堀りしてみましょう。
また、毎日同じテーマで書くことで、日々の変化や成長を感じることもできます。
あるいは、その日の気分や興味に応じてテーマを変えるのもおすすめです。
時間を決めて紙に書き出す
最後に、ジャーナリングのための時間を決めて、紙に書き出します。
初めは5分から始めて、徐々に時間を延ばしてみると良いでしょう。
また、毎日同じ時間に書くことで、習慣として定着しやすくなります。
書き出す際のポイントは、
自分の感情や考えを正直に表現すること。
他人の目を気にすることなく、自分のためだけの時間として、心の中を素直に書き出してみてください。
ジャーナリングは、自分と向き合う貴重な時間となります。
日常の中で見失いがちな自分の声に耳を傾け続けることで、自分を深く知ることができるはずです。
ジャーナリングの対話的な書き方のコツ
ジャーナリングを行う際の書き方は、日記とは一味違います。
ジャーナリングは、自分の内面との対話の場として捉えることが大切です。
以下は、その対話的な書き方のポイントをご紹介します。
- 質問を投げかける
- 感情を正直に書き出す
- 固定的な形式に縛られない
質問を投げかける
「なぜ私は今、この感情を抱いているのか?」や「私が心から求めているものは何か?」といった質問を自分自身に投げかけてみましょう。
その質問に答える形で書き進めることで、自分の内面を深掘りすることができます。
感情を正直に書き出す
ジャーナリングは他人が読むものではありません。自分のためのものです。
だからこそ、感じていることを正直に、遠慮せずに恥ずかしがらずに書き出しましょう。
ジャーナリングの最も大切なポイントは、
自分の本音や気持ちなど、人には言えないような感情を素直に書き出すこと。
です。
他人の目を意識せず、自分の心の声を大切にすることで、本当の自分と向き合う時間を持つことができます。
人は日常の中で、自分の感情を隠したり、他人のために自分を犠牲にすることもあります。
しかし、ジャーナリングの時間は、自分のためのもの。
自分を偽らず、正直に感じていることや思ったことを書き出してください。
固定的な形式に縛られない
日記には「今日の出来事」といった形式があるかもしれませんが、ジャーナリングには固定的な形式はありません。
自分の気持ちや考えを自由に書き出すことが大切です。
ジャーナリングを通じて、自分との対話を深め、自分自身をより深く理解することができます。
自分の内面と向き合い、心の奥底に眠る感情や考えを掘り起こすことで、自分自身の成長や変化を感じることができます。
効果的にジャーナリングを書くポイント
ジャーナリングの効果を最大限に引き出すためには、その書き方や習慣作りが鍵となります。
ここでは、より効果的にジャーナリングを書くためのポイントをご紹介します。
- リラックスできる場所と心落ち着ける時間を決める
- 1日5分から毎日続けられる習慣をつくる
リラックスできる場所と心落ち着ける時間を決める
ジャーナリングを効果的に行うためには、
リラックスできる場所や心落ち着ける時間を意識的に決めることがおすすめ。
です。
静かな場所、好きな音楽を流しながら、お気に入りのカフェなど、リラックスできる場所を選ぶことで、心を落ち着けて書くことができます。
時間に関しても、毎日同じ時間に行うことで、ジャーナリングの時間を守る習慣がつきやすくなります。
朝、起きてすぐの時間や寝る前の時間など、自分にとって最適な時間を見つけてみましょう。
1日5分から毎日続けられる習慣をつくる
ジャーナリングの効果を実感するためには、継続がとても大切です。
初めは1日5分から始めて、少しずつ時間を増やして続けていくことが、ジャーナリングの楽しさやその効果を感じるポイントです。
また、ジャーナリングの時間を、
特別なものとして捉えるのではなく、日常の一部として取り入れること。
が大切です。
自分のための時間として、心の中の声を大切にし、日々の感じたことや考えたことを書き留めてみてください。
ジャーナリングは、自分との対話の時間。
その時間を大切にし、自分の感じたことや考えたことを正直に書き出すことで、自分自身を深く知ることができます。
ジャーナリングを習慣にする3ステップ
ジャーナリングの効果を十分に得られるようにするためには、日常的な習慣として確立することが必要です。
しかし、何から始めればいいのか、途中で挫折しない方法はあるのかという疑問を抱く方も多いでしょう。
ここでは、ジャーナリングを習慣にするための3つのステップを詳しく解説します。
ステップ1:始める理由や目的を明確にする
ステップ2:毎日決まった時間に書くことを習慣にする
ステップ3:書いた内容を定期的に振り返り、成長を確認する
ステップ1:始める理由や目的を明確にする
新しい習慣を始めるとき、最も重要なのは「なぜそれを始めるのか」を明確にすることです。
ジャーナリングを始める理由や目的がはっきりとしていると、継続する意欲も湧きやすくなります。
例えば、
- 自分の感情を整理したい
- 日々の感謝の気持ちを意識的に感じたい
- 自己成長の過程を記録したい
など、具体的な目的を設定しましょう。
これにより、ジャーナリングをする際の方向性がはっきりとし、継続的に書く意欲も湧いてきます。
ステップ2:毎日決まった時間に書くことを習慣にする
習慣化の鍵は、ルーティン化です。
毎日同じ時間にジャーナリングをすることを意識すると、それが日常の一部として自然に取り入れられるようになります。
例えば、朝起きた一番最初、寝る前のリラックスした時間など。
特に寝る前にジャーナリングを取り入れると、その日の出来事や感じたことを振り返りながら書くことで、心を落ち着け、質の良い睡眠にもつながります。
ステップ3:書いた内容を定期的に振り返り、成長を確認する
ジャーナリングは、自分の成長の記録でもあります。
時折、過去のジャーナルを振り返り、自分の成長や変わってきた部分を確認することで、さらなるモチベーションの向上や自己成長の喜びを感じることができます。
例えば、月に1回のペースで過去のジャーナルを読み返し、その時の自分の思いや気づきを振り返るようにするのはおすすめです。
振り返ることにより、ジャーナリングの価値を実感し、継続する意欲を高めることにつながります。
ジャーナリングのテーマ(お題)と書き出し例
ジャーナリングを始めるとき、どのようなテーマで書き出せばよいのか迷う方も多いと思います。
テーマを設定することで、自分の気持ちや考えをより具体的に整理することができます。
ここでは、さまざまなジャーナリングのテーマ例と、それを採用した場合の書き出し例をご紹介します。
働く女性の日々を振り返るテーマ
書き出しの一例:
今日の仕事は、新しいプロジェクトのキックオフでした。初めてリーダーとして参加するので緊張していたけれど、チームのサポートがあって安心した。明日からのスタートに備えて、しっかりと準備をしていきたい。
感情やストレスを整理するためのテーマ
書き出しの一例:
今日は上司との意見の不一致でとてもストレスを感じた。彼の言いたいことは分かるけれど、自分の意見も大切にしたい。この感情をどう整理して、明日につなげるか考えたい。
自分の夢や未来のビジョンについて考えるテーマ
書き出しの一例:
最近、自分の将来について真剣に考えるようになった。5年後、10年後の自分はどこで何をしているのだろう。自分の夢や目標を具体的に書き出してみようと思う。
日常の出来事や小さな発見に感謝するテーマ
書き出しの一例:
今日、通勤途中で見かけた朝焼けがとても美しかった。そんな小さな発見に感謝しながら、日々を過ごすことの大切さを改めて感じた。
家族や友人との関係を深めるためのテーマ
書き出しの一例:
今日は昔の友だちと久しぶりにランチをした。友だちとの会話を通じて、自分が忘れていた大切な価値観や思い出を思い出すことができた。これからも、関係を大切にしていきたい。
ジャーナリングのテーマは、これらの例だけでなく、日々の中で感じることや思いつくことを無限に広げることができます。
大切なのは、
自分の心に正直に、そして自分のペースで続けていくこと。
あなたの心の中の声を大切にし、日々の生活を豊かに彩っていきましょう。
まとめ:ジャーナリングで自分の心を整理しよう
ジャーナリングは、自分自身の心と対話する手段としてとても有効です。
日々の出来事や感じたことを素直に書き出すことで、心の中のモヤモヤを整理し、新しい気づきや発見を得ることができます。
また、働く女性の日常的に感じている感情やストレスの整理、自分の将来のことまで、さまざまなテーマを基に、ジャーナリングを楽しむこともできます。
ジャーナリングを習慣にすることで、自分の心を深く知り、より豊かな毎日を過ごす手助けとなれたら幸いです。
手帳やノートに、あなたの心の声を大切に綴ってみませんか?